今、世界的に人気の韓国ドラマ「愛の不時着」。
北朝鮮と韓国の国を超えた愛の物語を描いたこの作品。
このドラマはロマンティックコメディドラマとして、人々に多くの感動を与えました。
そしてまた、このドラマでは北朝鮮の暮らしをリアルに表現しているという点においても話題になりましたよね。
私もこのドラマをみて、北朝鮮の暮らしを身近に感じ、また実際の北朝鮮の暮らしはどうなのかと北朝鮮に興味を持つきっかけになりました。
そこで、どこまでこのドラマが北朝鮮の暮らしなどをリアルに表現されているのかについて気になったので、色々と韓国の記事をみてみました。
そこでとても興味深い記事がたくさんあったので抜粋してこのブログでお伝えできたらと思っています。
愛の不時着についてはこちら↓
「北朝鮮は他国に留学できるのか??」
「愛の不時着」に登場する留学生たち。
このドラマでは留学を経験した人物が登場しています。
まずは主人公のリ・ジンヒョク中隊長。彼は政務局長の息子に生まれ、ピアノの天才としてスイスでの留学生活を送っていたという背景が描かれていました。
そしてそんなリ・ジンヒョクの婚約者であるソ・ダン。彼女も平壌百貨店の令嬢として生まれロシアでチェリストとして10年間の留学生活を送り北朝鮮に帰国したところから登場されます。
このようにこのドラマでは2人の北朝鮮人が外国に留学していました。
しかしこの場面たちを見た私は思いました。
「北朝鮮人はこのように他国に行ったり、留学することが普通にできるのか?」
北朝鮮に対して国民を自国で制圧しているようなイメージがあった私はドラマの人物のように他の国で留学なんてそんな簡単にできるものではないのでは?と疑問を抱きました。
他国に留学になんて行かせたら、他国の発展を目の当たりにして北朝鮮に対して不信感を抱き脱北する人が増えるのじゃないか?、もしかしたらこのドラマのこの設定は非現実的なものではないのか?と思ったのです。
実際、可能なのか??
韓国のある記事では
北朝鮮でも国家が全て費用を出す国費留学生に加え、個人が負担して外国に勉強しに行く私費留学生が実際にいる。
大韓貿易投資振興公社の統計資料によれば北朝鮮から中国に留学に留学に来る学生達は、学士、修士、博士、研修生などを合わせて毎年400人いて、理工系専攻が主に多い。
とあります。そしてその後、実際にこのドラマの参考委員として参加していた平壌に生まれ平壌外国語学院を出て金日成総合大学で英語を専攻し2012年に中国留学中に脱北したというキム・クムヒョクさんの話が続きます。
大部分の国費留学生の専攻は理工系専攻だ。人文学系、文系の専攻者の場合、国費留学生として留学することは難しい。しかし、政府のからの要求条件を全て満たし、私費で留学費を出すことができる人ならば、十分に留学することは可能だ。
この脱北者であるキム・クムヒョクさんの話によれば、このドラマに登場する政務局長というエリートの元に生まれたリ・ジンヒョク中隊長、そして平壌百貨店の令嬢であるソ・ダンのような権力や経済的余裕があり留学費を個人で出せるような2人が、ピアノやチェロなど理工系ではなく、芸術系専攻であっても他国に留学したというのは可能な話ですね。
他の国に比べてたら到底少ないものの、北朝鮮も国費、私費で留学させているということがわかり、驚きでした。しかしこの記事をみて*1というところが非常に気になりましたが、、、、脱北しないという誓約書でも書かされるのでしょうか???
ソ・ダンのロシア留学
他国に留学することが可能な話であるということがわかったところで、2人が留学した国であるロシアとスイスについて見てみましょう。
まず、ソ・ダンが10年間チェリストとして留学生活を送るロシア。
同記事では
ロシア教育部の資料によれば、2019年10月規準で、ロシアにおける北朝鮮の留学生は146人おり、2018年の84人に比べて+70%増加している。
とあります。
これによれば、ロシアで実際に北朝鮮人が留学しているということがわかりますね。
そのためソ・ダンがロシアで留学生活を送ったという話は現実的にありえる話だということがわかります。
リ・ジョンヒョク中隊長のスイス留学
スイスで天才ピアニストとして留学生活を送っていたというこのドラマの主人公であるリ・ジンヒョク中隊長。
この記事ではスイスの北朝鮮留学生の統計についての記述がなかったのですが、スイスという国は永世中立国として、長年北朝鮮に対して、人道支援を行ったりなど北朝鮮と外交活動を行っている数少ない国の1つのようです。
最近では2018年6月に行われた金正恩朝鮮労働党委員長とドナルド・トランプ米大統領によって行われた首脳会談の開催国としてスイス自ら立候補したという話もあるみたいです。
また、金正男や金正哲、そして金正恩、金与正などの金正日元総書記の息子、娘らがスイスに留学をしていたという事実もあります。
このようにスイスは北朝鮮と深い外交関係があったり、また北朝鮮のエリート、ましてや国のトップである総書記の子供が留学にいったこともあり、スイスは北朝鮮にとって深い関係にあるということがわかります。
となるとリ・ジンヒョク中隊長のスイス留学は可能なのか??
十分現実にあり得るのではないかと思います。
リ・ジンヒョク中隊長の父親の政務局長という位がこの作中においていかに強い権力をもった位であるのかについては、このドラマをみた人は十分にわかると思います。
そのため実際北朝鮮における政務局長の位がどのくらいの立場についてはわかりませんが、このドラマにおける立場を考えたら、金正恩などが留学に行ったことを踏まえて十分可能な話になるのではないでしょうか?
まとめ
今回は、北朝鮮と他国への留学についてまとめてみました。
スイスに留学したリ・ジンヒョク。そしてロシアに留学したソ・ダン。
この2人の北朝鮮人の他国に留学経験があるという設定が実際にあり得る設定になっていることがわかり、やはりこのドラマは北朝鮮のリアルが忠実に反映されたドラマであるということがわかりました。
北朝鮮の実態を探るとがなんだか新鮮で冒険心をかきたてられ、とても面白かったのでこれからも「愛の不時着」における色々な疑問について探っていきたいと思います。
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*1:全ての要求条件を満たし